共有不動産・共有持分の任意売却|メリットとデメリットや任意売却の手順を詳しく解説!

共有不動産 任意売却

任意売却とは、ローンが残っている住宅を売るための方法です。ローンが残っている住宅には抵当権が設定されており、返済を滞納すると差し押さえられて競売にかけられます。

競売の落札代金は残債の返済に充てられますが、一般的に競売の落札価格は市場価格から大幅に下がるため、結局は大して返済できずに終わります。

返済しきれなかった分はその後も返済する必要があるため、債務者にとって競売のメリットはありません。

任意売却なら、市場価格に近い値段で売却ができるため、残債も大部分を返済できます。ほかにも、引き渡しのタイミングに融通がきくなどメリットがあります。

共有不動産や共有持分であっても、任意売却は可能です。任意売却も共有持分も特殊な不動産取引といえるので、まずは弁護士と連携した買取業者に相談して適切なアドバイスをもらいましょう。

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この記事のポイント!
  • 共有不動産でも任意売却できるが、共有者全員の同意が必要。
  • 共有持分のみの任意売却も可能だが、抵当権の対象が「共有持分のみ」であることが条件。
  • 任意売却は特殊な手続きのため、まずは「弁護士と連携した買取業者」に相談するのがおすすめ。
目次
  1. 共有不動産・共有持分は任意売却できる
  2. 共有不動産や共有持分を任意売却するときの手順
  3. 共有不動産を任意売却するメリットとデメリット
  4. 任意売却を検討すべきタイミング
  5. 共有不動産の任意売却を検討するときは専門買取業者に相談しよう

共有不動産・共有持分は任意売却できる

任意売却とは、ローンが残っている住宅を売却する方法です。

ローンの返済期間中に住宅を処分したいときや、ローンの返済が困難になったときに任意売却をおこないます。

単独名義の不動産はもちろん、共有不動産であっても任意売却は可能です

しかし、共有不動産を売却するには、そもそも共有者全員の同意が必要です。任意売却であってもそれは同じで、自分の意思だけでは任意売却できないので注意しましょう。

ただし、ローンによって設定される抵当権が共有持分(共有不動産における共有者それぞれの所有権)のみを対象にしている場合、共有持分のみの任意売却が可能です。

任意売却とは「ローンが残っている住宅」を売却する方法

そもそも、なぜローンが残っていると任意売却をするのでしょうか?

住宅ローンを組むとき、購入する不動産に対して抵当権を設定します。抵当権とは、債務者の返済が滞ったとき、債権者が対象の財産を差し押さえて融資した金銭を回収するための権利です。

ローン返済の滞納が発生すると「抵当権の設定された住宅」の差し押さえが可能になり、金融機関はその住宅を競売にかけることで融資したお金を回収します。

金融機関からすると、住宅を売却されると滞納が発生したときに差し押さえが困難になってしまいます。

そのため、住宅ローンが完済されるまでは抵当権を保持し、無断で住宅を売却することを禁止するのです。

任意売却は、金融機関と交渉して抵当権を抹消し、住宅ローンが残る家の売却を認めてもらうための売却方法なのです。

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売却益がローンの残債を上回る「オーバーローン」であることが前提

住宅ローンの残債が不動産の売却を下回ることを「アンダーローン」といい、反対に上回ることを「オーバーローン」といいます。

アンダーローンであれば金融機関は融資した金銭をすべて回収できるため、売却も問題なく可能です。

オーバーローンで「売却後も差額を返済していく必要がある」場合に、任意売却によって売却の承諾と差額分の返済方法について交渉します。

ローン返済を滞納していることも条件の1つ

任意売却は、オーバーローンであるときに「返済を滞納している状態」でおこなう方法です。

金融機関が任意売却を承諾するのは、住宅を競売にかけても落札価格は安値にしかならないためです。

金融機関側からすれば、返済能力があるうちは契約どおりに返却してもらうのがベストといえます。

ただし、債務者側があえてローン返済を滞らせて、競売の一歩手前の状態にしてから任意売却をするケースもあります。

のちほど解説する「信用情報に傷が付く」というデメリットはありますが、どうしてもすぐに家を処分したいというときには検討してみるとよいでしょう。

住宅ローン以外の「不動産を担保にした借り入れ」も任意売却の対象

不動産に抵当権を設定する状況として一番多いパターンは「住宅ローンの借り入れ」ですが、それ以外でも不動産を担保に入れる(抵当権を設定する)ケースはあります。

事業資金や投資資金、教育費などさまざまな理由の借り入れで不動産を担保にする場合があるでしょう。

これら「住宅ローン以外の借り入れ」であっても、任意売却の対象になります。返済が困難になったときは、差し押さえられる前に任意売却を検討してみましょう。

共有不動産の任意売却には共有者全員の同意が必要

共有不動産の場合、共有者全員の同意がなければ「不動産全体の売却」はできません。

それは任意売却でも同じで、例え金融機関から承諾を得られても、共有者のうち1人が反対していれば任意売却は不可能です。

金融機関との交渉に加えて、共有者とも話し合う必要があります。

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抵当権の対象が共有持分のみなら「共有持分だけの任意売却」も可能

売却に共有者の同意が必要な共有不動産ですが、各共有者の所有権である「共有持分」であれば、自分の意思のみで売却が可能です。

ただし、共有持分の任意売却には条件があり、抵当権の対象が「共有持分のみ」であるときに可能になります。

抵当権の対象が「不動産全体」である場合、差し押さえられるのは当然ながら不動産全体でなければいけません。

しかし、共有持分が売却されていると不動産全体の差し押さえが困難になります。言い換えれば、共有持分の売却によって「抵当権で得られる利益」を侵害しているともいえるのです。

そのため、共有持分を任意売却するときは、抵当権の対象が「不動産全体」ではなく「共有持分のみ」である必要があります。

共有不動産や共有持分を任意売却するときの手順

実際に共有不動産や共有持分を任意売却するときの手順は次のとおりです。

  1. 住宅ローンの残高を確認する
  2. 任意売却や共有持分を取り扱う不動産業者に相談する
  3. 金融機関と交渉して任意売却の承諾をもらう
  4. 売却活動を開始する
  5. 物件の引き渡し

手順のなかで一番大切なのが、任意売却や共有持分を取り扱う不動産業者を探すことです。

知識も経験もない不動産業者に相談すると、安く買い叩かれる結果になったり、そもそも取り扱ってもらえない恐れがあるので注意しましょう。

1.ローンの残高を確認する

最初に、ローンの残高がいくらあるのか確認しましょう。

金融機関から送られてくる残高証明書や返済予定表で確認するか、電話などで直接問い合わせます。

あわせて、共有不動産や共有持分の査定を受けて、売却した場合の価格を確認します。この査定額よりローンの残高が高ければオーバーローンの状態です。

次の項目で解説する「任意売却や共有持分を取り扱う不動産業者に相談する」で、無料査定を依頼しましょう。

2.任意売却や共有持分を取り扱う不動産業者に相談する

任意売却に必要な各種手続きや売却活動は、専門家である不動産業者に依頼するとよいでしょう。

任意売却は通常の不動産売買とは違い、金融機関から承諾を得るための交渉力や法律知識が重要です。一般的な不動産業者では、任意売却のノウハウをもっていない場合もあります。

また、共有持分も同じように一般的な不動産売買とはいえないため、専門知識をもった不動産業者に相談すべきです。

これらの条件を満たす業者として、おすすめなのが「弁護士と連携した共有持分専門の買取業者」です。

交渉と法律の専門家である弁護士と、共有持分の売買実績が豊富な専門買取業者であれば、安心して任意売却を任せられます。

また、買取業者は仲介業者と違い、物件を直接買取ります。購入希望者を探す手間がかからないので、スピーディーな取引ができる点もメリットです。

共有不動産の場合は共有者から任意売却の同意をもらう

売却したい物件が共有不動産の場合、共有者に任意売却の同意をもらう必要があります。

自分で交渉して同意をもらえればよいのですが、むずかしい場合は弁護士や不動産業者に相談してみましょう。

交渉のコツをアドバイスしてもらえたり、必要であれば代理人として代わりに交渉してくれます。

3.金融機関と交渉して任意売却の承諾をもらう

金融機関に「任意売却をしたい」と申し立て、承諾をもらいます。

金融機関はなるべく多く融資した金銭を回収したいため、売却価格に条件を出してきます。任意売却における売却価格は、金融機関の意向に左右されることは覚えておきましょう。

弁護士と連携した買取業者に依頼すれば、自分で金融機関と交渉する必要はありません。個々の状況にあわせて、適切な条件で交渉してくれるでしょう。

4.売却活動を開始する

金融機関から承諾がもらえれば、売却活動を開始します。売却のやり方は、通常の不動産売買と同じです。

仲介業者に依頼するのであれば購入希望者を探してもらい、売買契約を締結します。内見希望者がいればその対応も必要です。

すでに解説したとおり、買取業者に依頼すれば購入希望者を探す必要がないためおすすめです。買取業者が直接買取るため、スピーディーな取引ができます。

5.物件の引き渡し

買主が決まれば売買契約を締結して、代金の決済と同時に物件を引き渡します。

共有不動産の場合、売買契約の締結時は基本的に共有者全員の立ち会いが必要です。

ただし、委任状を作成して代理人を立てていれば、共有者本人が立ち会う必要はありません。

共有者の立ち会いがむずかしい場合は、弁護士などと相談して立会人を専任しましょう。

共有不動産を任意売却するメリットとデメリット

オーバーローンで返済が苦しいとき、任意売却をすれば競売を避けられのは大きなメリットです。

しかし、任意売却にも一定のデメリットはあります。

共有不動産を任意売却するメリットとデメリットを、詳しく見ていきましょう。

メリット1.競売にかけられるより高値で売却できる

任意売却は、競売にかけられたときの落札価格より高値で売却できます。

具体的な価格は物件によって異なりますが、市場価格と比べると競売は6~7割、任意売却は8~9割になるのが相場とされています。

競売にかけられるより、任意売却をしたほうが経済的なメリットは大きいでしょう。

メリット2.競売と比べて引き渡しや引っ越しのタイミングに融通がきく

競売にかけられると、物件の引き渡しや引っ越しの期限を裁判所から通達されます。

期限を過ぎても居座っていると、強制執行によって家財などが運び出され、立ち退きを余儀なくされます。

一方、任意売却は物件の引き渡し日や引っ越しのタイミングについても交渉可能です。

慌てて引っ越す必要がないので、新居探しにも時間をかけられるでしょう。

売却益の一部は引っ越し代に使える

競売も任意売却も、代金は残債の返済に充てられます。

しかし、任意売却では引っ越しに必要な費用を控除してもらえる場合があります。

引っ越し費用だけでなく、抵当権抹消などの登記費用や税金の滞納分についても、任意売却の売却益で支払える可能性があるでしょう。

金額や控除してもらえる項目は、債権者によって異なります。

任意売却の承諾をもらう交渉の段階で、控除についても確認しておくとよいでしょう。

デメリット1.信用情報に傷が付く

すでに解説したとおり、任意売却は返済を滞納していて、競売の一歩手前の状態になってから取れる方法です。

そのため、任意売却が可能な時点で信用情報に傷が付いている状態になっています。

信用情報とは、個人の年収や住宅・勤務先の情報や、ローンや公共料金などの支払い状況をまとめたものです。国の指定する信用情報機関で管理されています。

信用情報に傷が付いた状態は、俗に「ブラックリスト」と呼ばれるものです。ブラックリストになると、5~10年はクレジットカードが使えなかったり、新たな借り入れができなくなります。

すでに滞納をしている状態で任意売却を検討している場合はともかく、任意売却をするためにあえてローン返済を滞らせようとする場合は、信用情報に傷が付くリスクを充分に検討しましょう。

ローン返済を滞納した時点で信用情報に傷が付くのは同じ

信用情報に傷が付く原因はあくまで「返済の滞納」であり、任意売却そのものは関係ありません。

返済を滞納している時点で信用情報に傷が付きますし、任意売却をしなければ競売にかけられるだけです。

滞納を放置していても、状況が改善することはありません。ローン返済が苦しくなった時点で任意売却などの対処をしましょう。

デメリット2.金融機関や共有者との交渉が面倒

金融機関が任意売却を承諾するかどうかは、交渉によって決まります。

金融機関側には承諾する義務もないので、状況を慎重に整理して、いかに任意売却が必要なのかを説明しながら交渉を進めなければいけません。

金融機関によって任意売却の考え方もさまざまで、返済を滞納した時点で任意売却を勧めてくるところもあれば、任意売却をまったく認めないというところもあります。

気軽に任意売却をできるとはいえず、高度な交渉力が必要なケースもあるでしょう。

弁護士と連携した買取業者ならほとんどの交渉や手続きを代行してもらえる

一般の人では、任意売却の承諾をもらう交渉は非常に難易度が高いといえるでしょう。

その点から見ても「弁護士と連携した買取業者」はおすすめです。必要であれば弁護士が代理人となってくれるため、自分で交渉するよりスムーズに話が進みます。

また、弁護士にも得意なジャンルがあるため、不動産関係の実績が少ない弁護士もいます。不動産業者と連携している弁護士なら「実績の少なさ」というリスクもないので安心です。

買取業者は無料査定もおこなっているので、自分の状況や今後の希望を整理したうえで、任意売却に向けたアドバイスを聞いてみましょう。

任意売却を検討すべきタイミング

任意売却の概要や方法、メリットとデメリットを解説しましたが、具体的にどのような状況で任意売却を検討すべきでしょうか?

まず、任意売却の前提として「オーバーローンかつ返済を滞納している」というものがあるので、このような状態になってしまった場合は検討すべきでしょう。

また、夫婦が離婚するとき、共有名義の家を処分する際も任意売却がおこなわれます。住宅ローンの完済前に離婚する場合、家を維持せず処分したほうが財産分与もしやすいのでおすすめです。

ローンの返済が困難なとき

住宅ローンを滞納している場合、生活は相当苦しくなっていることがほとんどでしょう。少しでも早く状況を改善する必要があります。

任意売却が可能な期間は、おおよそ滞納後3~12ヶ月です。これは、金融機関が差し押さえの手続きに入ってから、競売が開始されるまでの期間と同じです。

滞納を続けていると「期限の利益喪失通知書」という書類が届き、その時点で差し押さえの手続きがはじまっています。急いで任意売却を進める必要があるでしょう。

複数の借金がある場合は債務整理も検討しよう

消費者金融やクレジットカードの支払いなど、住宅ローン以外にも複数の借金がある場合は、債務整理も検討しましょう。債務整理なら、複数の借金をまとめて減額もしくは帳消しにできます。

債務整理には「任意整理」「自己破産」「個人再生」と種類があり、それぞれで減額できる金額も違います。

とくに、借金を1/5~1/10に減らせる個人再生は、自己破産のように家を処分することなく、大幅な減額が可能です。住宅ローンは減額の対象になりませんが。無理のない返済計画に変更できます。

家を残しつつ借金を減らしたい場合は、個人再生を検討してみましょう。

債務整理をするときは、弁護士の無料相談でメリットやデメリットをしっかりと聞いてから検討することをおすすめします。

夫婦が離婚するとき

離婚にあたって、住宅ローンの残る家を任意売却で処分する夫婦も少なくありません。

夫婦の場合、住宅ローンを共同で借り入れ、家の名義も共有であるケースが多いでしょう。

共有不動産は管理や処分で共有者同士の話し合いは必須なので、共有状態を維持していると離婚後もトラブルになる恐れがあります。

そのため、離婚にあわせて夫婦の家も処分し、関係を清算しておくことをおすすめします。

【離婚時における自宅の財産分与】自宅はどうなる?財産分与の方法を状況別に詳しく解説

共有不動産の任意売却を検討するときは専門買取業者に相談しよう

任意売却は、オーバーローンかつ返済を滞納しているときに、競売を回避するための売却方法です。

不動産取引としては特殊な手続きであり、金融機関に承諾をもらうための交渉力と、スムーズな売却活動が必要になります。

また、共有不動産の場合は共有者に売却を承諾してもらう必要があり、こちらも交渉力が必要になります。

そのため、法律と交渉の専門家である弁護士と連携し、直接買取りで売却までの手間を短縮できる専門買取業者に相談するのがおすすめです。

無料査定を利用して、任意売却に関する適切なアドバイスをもらいましょう。

共有不動産の任意売却についてよくある質問

共有不動産・共有持分は任意売却可能ですか?

はい、可能です。ただし、共有不動産の任意売却には共有者全員の同意が必要です。また、共有者それぞれの所有権である「共有持分」であれば自分の意思のみで任意売却が可能ですが、抵当権の対象が「不動産全体」ではなく「売却したい共有持分のみ」であることが条件になります。

そもそも、任意売却とはなんですか?

任意売却とは、ローンが残っている住宅を売却する方法です。とくに、オーバーローン(住宅の売却益で残債を返しきれない状態)かつ返済を滞納している状態のときにおこないます。滞納を続けると住宅が競売にかけられますが、競売の落札価格は低いのが一般的です。任意売却をすれば市場価格に近い値段で住宅を売れるため、競売より残債の大部分を返済できるというメリットがあります。

任意売却をしたいのですが、まずはなにをすればよいですか?

ローンの残高と物件の査定価格を調べましょう。また、任意売却では金融機関との交渉が必要なので、弁護士と連携した買取業者に相談するのがおすすめです。弁護士と連携した買取業者なら、その後の交渉や必要な手続きを適切にサポートできます。

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