権利証がない共有持分を売りたいときはどうする?利用できる制度を徹底解説

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「権利証」は不動産を売る際に欠かせない書類であり、それは共有持分を売る場合も同様です。

ところが、共有不動産であっても権利証は1通しか発行されないため「共有持分を売りたいけど手元に権利証がない」という人は少なくありません。

そのような場合は、資格者代理人(弁護士・司法書士など)による本人確認情報制度を利用しましょう。この制度を利用すれば、権利証がない共有持分も売却できます。

なお、弁護士と連携している不動産業者へ依頼すると「不動産売却」と「資格者代理人による本人確認情報制度」に関わる手続きをまとめて任せられるため便利です。

当サイトでは、弁護士と連携しているだけでなく、共有持分を高値で売ることにも長けた「共有持分専門の不動産業者」を紹介しているので、ぜひ気軽に相談してください。

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この記事のポイント!
  • 権利証がない共有持分を売りたい場合は資格者代理人による本人確認情報制度などを利用するとよい。
  • 権利証がない「相続した共有持分」を売りたい場合は相続登記をして権利証・登記識別情報を取得するとよい。
  • 共有権利証は分けたり再発行できないため権利証を分けて自分だけの名義の権利証を持つことは不可能。

権利証がない共有持分を売りたい場合どうすればよい?

権利証とは、法務局から不動産の所有者へ交付される書類のことで、正式名称は登記済証といいます。

なお、共有不動産であっても権利証が複数作成されることはなく、1通の権利証に共有者全員の名義が記載されます。

そのため、共有持分を売りたいと考えていても、権利証を他共有者が所有していたり、紛失してしまったために権利証が手元になく、売却を躊躇っている人は少なくありません。

しかし、権利証がない共有持分であっても、さまざまな制度を利用することで売却が可能になるのです。

権利証がない場合に利用できる制度について、次の項目から詳しく見ていきましょう。

事前通知制度を利用する

権利証がない場合に利用できる制度の1つとして、法務局による事前通知制度があります。

事前通知制度・・・登記簿に記載されている所有者の住所宛に通知を送り、その通知に対して返答があった場合に登記申請を認める制度。

利用するには登記申請の際、申請書に事前通知制度を利用する旨を記載し、登記申請をおこないます。

簡単な手順でおこなえるうえに費用もかからず便利な制度ですが、この制度を利用する場合「売買契約」と「登記申請」を同時におこなえないという問題があります。

事前通知制度は、手続きが完了するまで登記申請が受理されません。

そのため、売買代金の受領後に事前通知がうまくいかないと、代金を支払っているのに登記申請が却下される恐れがあるのです。

また、買主との間で「登記申請が受理された段階で代金を支払う」と取り決めをしておいたとしても、代金を受け取っていないのに名義変更が完了している期間ができてしまいます。

このように、事前通知制度は使い勝手のよい制度とはいえず、不動産売買の実務で利用されることはほとんどないのが実情です。

資格者代理人による本人確認情報制度を利用する

前述したように、事前通知制度が不動産売買の実務で利用されることはほとんどありません。

実際に権利証がない共有持分の売買で多く利用させるのは「資格者代理人による本人確認情報制度」です。

資格者代理人による本人確認情報制度・・・不動産登記の専門家である弁護士・司法書士・土地家屋調査士などが登記官に代わって本人確認をおこなう制度。

利用するには、まず弁護士などの専門家に依頼し、書類や面談で所有者本人であることを確認したうえで、本人であることの証明書(=本人確認情報)を作成してもらいます。

作成してもらった証明書は、登記申請の際に権利証の代わりとして提出できるのです。

なお、本人確認をおこなえるのは、所有権移転登記の代理申請をおこなう専門家に限られます。

つまり「所有権移転登記の代理申請」と「本人確認情報の作成」を別々の専門家へ依頼することはできず、両方併せて依頼しなければならないのです。

資格者代理人による本人確認情報制度を利用するなら、専門家の中でも不動産登記を得意とする弁護士に依頼することが重要です。

さらに、弁護士と連携している共有持分専門の不動産業者に依頼すれば、需要の低い共有持分を高値で売却することも可能なので、ぜひ一度相談してみることをおすすめします。

公証人の認証制度を利用する

資格者代理人による本人確認情報制度と同じく、公証人も弁護士などの専門家に代わって本人確認をすることが可能です。

公証人の認証制度・・・公証役場において、公証人の前で所有者本人であることを登記申請書(または登記委任状)に記載し、公証人の認証を受ける制度。

利用する際は、予め「登記する不動産の情報」「所有者本人の情報」「認証を受ける書類の情報」を公証人に伝えておきましょう。

そのうえで、以下の流れに沿って申請をおこないます。

  1. 登記申請当日に公証役場へ認証を受ける書類を持参する。
  2. 公証人の前で自ら書類に署名捺印する。
  3. 公証人にも書類へ認証した旨の署名捺印をしてもらう。

なお、認証制度を利用するには数千円の費用が必要です。

この制度を利用する場合、慣れていない人は公証人とのやり取りや書類の準備に手間がかかることがあります。

そのため、不動産の売買においては資格者代理人による本人確認情報制度を利用することが一般的で、公証人の認証制度を利用するケースはあまり多くありません。

登記識別情報がない共有持分を売りたい場合どうすればよい?

2005年3月7日に不動産登記法が改正され、改正以降に不動産を取得した人には「権利証」ではなく「登記識別情報」を記載した通知書が交付されるようになりました。

なお、共有不動産の登記識別情報は共有権利証と違い、申請すれば不動産の持分ごとに共有者一人ひとりに対して発行されます。

登記識別情報も権利証と同じ効力を持ち、不動産を売る際に欠かせないものです。

もし、共有持分を売りたいと考えていても、登記識別情報を記載した通知書が手元にない場合、どうすればよいのでしょうか。

次の項目から、詳しくお伝えします。

12ケタの「登記識別番号」を調べる

権利証の場合「権利証そのもの」が所有者である証だったため、紛失してしまうと所有者であることを証明できなくなるリスクがありました。

一方で、登記識別情報の場合、不動産の持分ごとに発行される12ケタの「登記識別番号」を知っている人が不動産の所有者とみなされます。

よって、登記識別情報を記載した通知がなくても、予め登記識別番号をどこかに控えてある場合は、番号さえわかれば不動産の売却は可能です。

登記識別情報を記載した通知がない場合は、どこかに登記識別番号を控えていないか、いま一度調べてみましょう。

ただし、登記申請の際に他共有者へ手続きを任せていたり、登記識別情報の不発行を選択していると、そもそも登記識別情報が発行されていないこともあります。

登記識別情報は、紛失したり登記申請の際に不発行を選択していると、再発行はもちろん後から追加で発行してもらうこともできません。

そのため、どうしても登記識別番号がわからない場合は、前述した本人確認情報制度などを利用して登記申請をおこなってください。

権利証がない「相続した共有持分」を売りたい場合どうすればよい?

「親と子供2人で不動産を所有していたが、親が亡くなり、親の共有持分を子供2人で相続することになった」

「親の単独名義だった不動産を、親の死後、子供2人で相続することになった」

このように、相続によって共有持分を取得した場合、相続した共有持分の権利証がないこともあります。

もし、共有持分を売りたいと考えていても、相続した共有持分の権利証が手元にない場合、どうすればよいのでしょうか。

次の項目から、詳しくお伝えします。

相続登記をして権利証・登記識別情報を取得する

不動産の共有持分を相続した場合は、相続登記をすることで相続した共有持分の権利証または登記識別情報を取得できます。

亡くなった人が不動産を購入または相続した際に発行された権利証を確認し、自身が相続できる共有持分を把握したうえで、法務局へ登記申請をおこないましょう。

共有持分の相続登記については、以下の記事で詳しく紹介しているので、参考にしてください。
共有持分 移転登記 共有持分の移転登記が必要な状況を詳しく解説!登記費用や税金についても説明します

元々所有している共有持分の権利証は捨てないように注意

相続したのが共有不動産だった場合、相続登記によって権利証や登記識別情報が発行されるのは「相続した共有持分についてのみ」であることに注意してください。

つまり、相続の対象でない共有持分については、いまある権利証が有効であり、相続登記で新しい権利証や登記識別情報が発行されたからといって捨ててはなりません。

仮に相続により持分割合が増えた共有者がいた場合は、元々所有している共有持分の権利証と、相続登記によって取得した権利証を合わせて、自身が持つ所有権の範囲を証明します。

権利証を分けて自分だけの名義の権利証を持つことは可能?

前述したように、権利証は共有不動産の場合も1通しか発行されないのが通常です。

そのため、共有者によって権利証を所有できる人とできない人ができてしまい、権利証を所有できなかった人は、共有持分の売却が困難になります。

では、他共有者が持っている共有権利証を分けて、自分だけの名義の権利証を持つことは可能なのでしょうか。

次の項目から詳しくお伝えします。

共有権利証は分けたり再発行できないため不可能

権利証や登記識別情報が発行されるのは、不動産の所有者が代わるタイミングのみです。

所有者の変更と関係なく、共有者それぞれの名義に合わせて権利証や登記識別情報を発行することはできません。

また、権利証・登記識別情報は、いかなる理由があっても再発行できないのが原則です。

まとめ

権利証がない共有持分でも、資格者代理人による本人確認情報制度などを利用すれば売却は可能です。

ただし、本人確認をおこなえるのは、所有権移転登記の代理申請をおこなう弁護士などの専門家に限られるため注意してください。

所有権移転登記の代理申請と本人確認情報の作成を併せて依頼するなら、専門家の中でも不動産登記を得意とする弁護士に依頼することが重要です。

さらに、弁護士と連携している共有持分専門の不動産業者に依頼すれば、需要の低い共有持分を高値で売却することも可能なので、ぜひ一度相談してみてくださいね。

権利証がない共有持分を売りたい場合のよくある質問

権利証がない共有持分も売却できますか?

可能です。権利証がない共有持分であっても、さまざまな制度を利用することで売却が可能になります。

権利証がない共有持分を売却するにはどうすればいいですか?

権利証がない場合は、以下のような制度を利用することで売却が可能になります。
・事前通知制度
・資格者代理人による本人確認情報制度
・公証人の認証制度

登記識別情報がない共有持分を売却するにはどうすればいいですか?

登記識別情報を記載した通知がなくても、不動産の持分ごとに発行される12ケタの「登記識別番号」がわかれば不動産の売却は可能です。登記識別情報を記載した通知がない場合は、どこかに登記識別番号を控えていないか、いま一度調べてみましょう。

権利証を分けて自分だけの名義の権利証を持つことは可能ですか?

権利証や登記識別情報が発行されるのは、不動産の所有者が代わるタイミングのみです。そのため、所有者の変更と関係なく、共有者それぞれの名義に合わせて権利証や登記識別情報を発行することはできません。

権利証や登記識別情報は再発行できますか?

権利証・登記識別情報は、いかなる理由があっても再発行できないのが原則です。

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