末期がんになったとき共有不動産はどうするべきか解説します

末期がん 共有不動産 どうする

治療方法がほとんどない、とされている末期がん。治療が困難であることから、相続対策が必要になるかもしれません。

もしも、末期がんを患ってしまったら

「共有不動産はどう相続してもらえばいいの?」

「生前に遺言を遺すためには何ができる?」

といった疑問が尽きないことでしょう。

この記事では、末期がんを患ってしまったときは、共有不動産をどうすべきかを、ケースごとに解説しています。

また、不動産の共有者が末期がんを患ってしまったときに、利用できる制度も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

この記事のポイント!
  • 末期がんになってしまったら不動産の共有状態を解消しておこう。
  • 末期がんになってしまったら「遺言書」の作成がおすすめ。
  • 共有者が末期がんになってしまった場合は「成年後見人」の利用も検討しよう。

末期がんになってしまったら不動産の共有状態を解消しよう

末期がんを患ってしまったとき、死後に備えて相続対策をしたいと考える人は多いでしょう。

相続対策の中でも重要視されるのが、不動産の相続です。

例えば「相続人が子供1人だけ」などの場合は、揉めることなく遺産を相続させられるでしょう。

しかし「不動産が共有状態」だったり「相続人が複数人」いる場合は、相続時に権利関係が複雑になってしまい、トラブルが発生してしまいます。

ですので、末期がんを患ってしまったときは、不動産の共有状態を解消するべきです。

以下の項目から

  • 不動産を渡したい相手がいる場合
  • 共有不動産が自分や相続人に必要ない場合

2つの状況ごとにすべきことを紹介していきます。

不動産を渡したい相手がいる場合は共有持分を「贈与」しよう

不動産を「家族や子供と共有している」場合などは、共有している相手に自分の所有している持分を贈与するとよいでしょう。

贈与を受けた人は、共有不動産を単独所有できるため、不動産を自由に扱えるようになります。

例えば、夫と妻で不動産を共有していたとします。夫が末期がんになってしまい、相続対策を考えたときは、夫の所有する共有持分を妻に全て贈与するとよいでしょう。

そうすることで、妻が不動産の権利全てを所有することになり、自由に不動産を扱えます。

ただし、生前に贈与をおこなってしまうと、贈与を受けた人に税金が課せられてしまうかもしれません。

ですので、のちほど紹介する「遺言書」を活用して遺産を相続させるようにしてください。

共有持分の贈与については以下の記事を参考にしてみてください。

家 譲渡 【共有持分の譲渡の仕方】やり方と方法別の税金制度についても解説!

自分や相続人に必要ない共有不動産であれば「持分売却」しよう

所有している共有不動産が、自分や相続人に必要ない場合は、持分を売却するとよいでしょう。

例えば、末期がんを患ってしまった夫が「複数人で共有されているため、権利関係を把握しきれていない不動産」を所有していたとします。

この不動産を相続してしまうと、さらに共有者が増えてしまい、権利関係がより複雑になってしまいます。

こういった場合は、夫が所有する共有持分を売却し現金化することで、複雑な権利関係から抜けられるでしょう。

共有持分を売却する際は「共有持分の専門買取業者」の利用をおすすめします。

共有持分の専門買取業者なら、さまざまなノウハウを持っているため、トラブルなく共有持分を売却できます。

相続人にも必要ない共有持分を売却して現金化できれば、入院費用などに充てられるでしょう。

以下の記事で、おすすめできる共有持分の専門買取業者を紹介しています。

共有持分おすすめ買取業者 【共有持分専門の買取業者おすすめ16選!】共有名義の不動産が高く売れる買取業者の特徴と見極めポイント!

末期がんになってしまったら「遺言書」の作成がおすすめ

末期がんを患ってしまい、相続対策をおこなうときには「遺言書」の作成をおすすめします。

遺言書・・・財産を所有する人が自分の死後、財産を「誰に」「どれだけ」分配するか指する文書。

もしも、遺言書を作成せずに死去してしまうと、自分の意図は尊重されずに相続がおこなわれてしまいます。

遺言書には預貯金だけでなく「家や土地などの不動産」を誰にどれだけ相続させるかも記載できます。

共有不動産を家族など特定の人に相続させたい場合は、必ず遺言書を作成しましょう。

遺言書は公的な権利を証明できる「公正証書遺言」を利用しよう

先ほどもお伝えしましたが、共有不動産を相続させたい相手がいる場合は、遺言書を作成すべきです。

また、遺言書には「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」があります。

しかし、自筆証書遺言ではなく、公正証書遺言の作成をおすすめします。

自筆証書遺言・・・被相続人が自筆で作成した遺言書。法律で認められない恐れがある。
公正証書遺言・・・公証人が作成する遺言書。遺言書どおりに相続がおこなわれる。

なぜなら、自筆証書遺言が法的に認められるためには厳しい条件が多く、それを満たせるものは少ないからです。

一方、公正証書遺言は公証人が被相続人の意見をもとに作成するため、法的な強制力を持ちます。

ですので、不動産を相続させたい人がいる場合は、公正証書遺言を作成しましょう。

公正証書遺言は病室でも作成可能

公正証書遺言の作成を検討するとき「遺言書の作成を依頼するには、外出しなければならないか?」という疑問があるかもしれません。

入院中などで外出が難しい場合は、公証人に出張を依頼することで、病室でも公正証書遺言を作成できます。

入院せずに自宅療養しているときは、自宅に出張を依頼することもできます。

公正証書遺言の作成を希望するときは、信頼のおける家族などの身内に相談するとよいでしょう。

共有者が末期がんになってしまった場合は「成年後見人」の利用も検討しよう

末期がんだけでなく認知症などが併発し、正常な判断がおこなえなくなると、相続の手続きや契約などをできなくなってしまいます。

もしも、不動産の共有者が末期がんを患ってしまった場合は、成年後見人の利用も検討しましょう。

成年後見人制度を利用すると、なんらかの理由で自己判断がおこなえなくなってしまったときに、その人の代わりに財産を管理できます。

成年後見人には、本人の家族などもなれますが「家族が成年後見人になることで誰か1人が得をする」場合は、弁護士や司法書士などが選出されます。

例えば、相続人が「妻、兄、弟」として、父が自己判断をおこなえなくなってしまったとします。

このとき、財産を独占してしまう恐れがあるため、妻、兄、弟のいずれも成年後見人にはなれません。

成年後見人とは「判断能力が不十分な人」のかわりに契約をおこなえる人のこと

成年後見人とは「判断能力が不十分な人」のかわりに契約をおこなえる人のことです。

成年後見人は、末期がんの罹患者が自己判断できなくなったとき、かわりに相続の手続きや契約をおこなえます。

例えば、父が末期がんと認知症を併発してしまったとします。認知症によって自己判断ができなくなってしまうと、妻や子供であったとしても

「父名義の預貯金を管理」
「父名義の不動産を処分」
などはできません。

このような場合は、成年後見人制度を利用することで、父名義の預貯金や不動産を管理できるようになります。

基本的に成年後見人は、弁護士や司法書士が選任されるので、相続に詳しい専門家に相談してみるとよいでしょう。

共有不動産を相続するデメリット

被相続人が共有不動産を所有している場合は、共有不動産も相続の対象です。

また、もとは単独名義の不動産であっても、複数人で相続すると共有不動産になります。

共有不動産の相続にメリットは少なく、デメリットが多いといえます。

共有不動産を相続することで発生しうる主なデメリットは以下の2つです。

  • 相続人の間でトラブルが発生しやすい
  • 相続人が次々と増えていき権利関係が複雑になる

共有不動産を相続してしまうと、トラブルが発生しやすいため避けるべきでしょう。

【デメリット.1】相続人の間でトラブルが発生しやすい

共有不動産を管理・処分するためには、共有者全員の意見が必要になります。

もしも、相続した共有不動産を売却して現金化しようと考えていても、共有者のなかに売却に反対する人が1人でもいれば売却できなくなってしまいます。

また、不動産の管理には税金や維持費などの管理費が必要です。

不動産を共有していることで「私だけ管理費を払っているのに、他共有者は払ってくれない」といったトラブルも発生してしまいます。

【デメリット.2】相続人が次々と増えていき権利関係が複雑になる

先ほども解説しましたが、共有不動産は相続の対象です。

相続人が次々と増えることで、権利関係の把握が困難になってしまうかもしれません。

いちど共有不動産を相続して、また相続が発生すると、共有者はねずみ算式に増え続けていきます。

共有者が増え続けてしまうと「共有者が何人いて、誰なのか」把握することすらできなくなってしまいます。

もしも、このようになってしまうと共有者全員の許可が必要な、共有不動産の売却がおこなえなくなってしまいます。

末期がんになってしまったら遺言書を作成し不動産の共有状態を解消しよう

末期がんを患ってしまった場合は、相続に備えて共有状態を解消しておくとよいです。

共有状態を解消する方法は「贈与」と「売却」のどちらかから、あなたの状況にあった方を選択するとよいでしょう。

また、共有不動産を贈与したい相手がいる場合、公正証書遺言の作成をおすすめします。

公正証書遺言があれば、あなたの思い通りに相続をおこなえます。

なお、共有不動産を「共有状態のまま」相続することは避けた方がよいでしょう。

共有状態の不動産は、さまざまなトラブルを引き起こす原因になってしまいます。

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